和文モールス練習 語学習得とは逆かな?

アマチュア無線家の旅

現在、私は和文モールス練習に励んでいます。特に、1分間で約100文字の和文モールスを聞き取ることができるよう、日々繰り返し訓練していますが、思うように上達が見られません。モールス符号自体はすでに完全に覚えていますが、連続して高速で送信される信号を正確に書き取るのが一筋縄ではいかない課題です。

この状況から、私はある比喩を思いつきました。私の本業は翻訳ですので、英語習得に関しては理解していますが、多くの日本人が経験するように、英語のヒアリングはできても、スピーキングは格段に難しいですよね。まさに、聞き取ることはできても話すことができない、という状況です。モールス通信においても似たような現象が見られますが、興味深いことに、こちらではヒアリングとスピーキングの難易度が逆転しています。特に、「受信」、つまり聞き取ることの方が、「送信」、つまり話すことよりもずっと難しいのです。実際、私自身も「送信」に関しては比較的早い段階で1分間に100文字を達成できています。

モールス通信技術の習得過程は、符号を覚える「わかる」と、それらの連続を聞き取り、書き取る「できる」との間にある大きな違いを改めて教えてくれます。ベテランのアマチュア無線家たちが行う猛スピードの和文モールス交信を聞くたびに、彼らのようになることを切望し、さらなる練習への意欲を新たにしています。